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サンパウロ市、リオに犯罪都市の汚名=ブラジリアは102位=調査会社がランキング発表

3月 3日(水)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ市(サンパウロ市)とリオデジャネイロ市は世界でも犯罪が多く、危険な都市であることがこのほど、米国のマーサ―・ヒューマン・リソース・コンサルティング株式会社が世界二百十五都市を対象に実施した「クオリティー・オブ・ライフ(QOL)評価調査」で明らかになった。
 QOLは「生活の質」「生命の質」「人生の質」などと訳されている。社会福祉、社会保障の最上位概念とも言われ、あらゆる面での自分の生存状況に対する各個人の主観的幸福度を指す。現在の生存状況に満足感や生きがいを感じるかどうかが重視される。
 マーサー社は毎年、三十九のQOL評価概念に基づいて、世界主要都市を調査している。外国人のQOLが確保されているかなどが、評価概念の一つとされる。QOLランキングは、世界各地に自社のビジネスマンを送らなくてはならない会社のために、現地の状況を知らせる目的で作られた。
 リオ市は二〇〇四年、前年の百八位から、百十八位へ転落した。サンパウロ市は前年同様百七位を維持したが、ブエノスアイレス(アルゼンチン)やサンティアゴ(チリ)、ヨハネスブルグ(南アフリカ)以下となった。
 評価対象になったブラジルの都市の中で最も成績が良かったのは首都ブラジリアで、前年より一位上昇し百二位となった。マナウス市は前年より一位上がったものの、メキシコシティー(メキシコ)と同位の百二十七位に留まった。
 ランキングのトップは、スイスの二都市(チューリッヒとジュネーブ)が占めている。上位十位にアメリカ大陸の都市はない。アメリカ大陸の都市で最もQOLが良かったのは前年同様サンフランシスコ(アメリカ)で、二十四位となっている。
 一方最下位はバグダッド(イラク)。国連の職員でさえ身の安全が確保されないことからも、これは妥当な評価と言えそうだ。
 リオは一気に十位も落ちるという醜態を見せており、アスンシオン(パラグアイ)やテルアビブ(イスラエル)以下の評価が与えられている。同じく大きく降格したのはリヤド(サウジアラビア)、リマ(ペルー)、ハラレ(ジンバブエ)である。反対に中国の上海は、前年百三十一位からサンパウロ市と同位の百七位に浮上した。