3月 9日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙七日】ビンゴの役割の一つは、スポーツ施設への資金援助だが、二〇〇二年に得られたビンゴのスポーツ資金の八〇%が、実際にはスポーツ施設に回されていなかったと七日、フォーリャ紙が報道している。
同紙によると、ブラジル・ビンゴ協会(ABRABIN)と提携するスポーツ施設は、〇二年度所得税申告で、ビンゴから得た資金が千八百万レアルだと報告しているという。
近日、ヴァウドミーロ・ジニス元国会対策副委員長のビンゴ関係の汚職事件が発覚したことで、連邦政府はビンゴを全国で閉店させる暫定令(時限立法)を施行した。
〇三年二月二十日、ビンゴ協会のオラーヴォ・S・シウヴェイラ会長は、フォーリャ紙のインタビューで「年に九千三百万レアルをスポーツ施設に回している」と言明しており、同年に同紙へ送った声明書でも同じ金額を記述していた。
ビンゴ協会側が報告した金額は、スポーツ施設が国税庁に申告しているビンゴの資金額より七千五百万レアルも多い。この金額は、ブラジル五輪委員会が今年、各スポーツ連合に回す予算額の三倍余りに相当する。現在、アテネ五輪に向けて準備中のブラジル・スポーツ界にとって、この資金がスポーツ施設に回されていないことは非常に不愉快な事実だろう。
ルーラ大統領が署名した暫定令以前の法律では、ビンゴは収入の七%をスポーツ施設へ回さなければならなかった。
カイシャ・エコノミカ・フェデラル(CEF=連邦経済金庫)の報告書によれば、スポーツ施設の多くが経営困難に陥っているため、ビンゴ側の交渉にのって、七%以下のパーセンテージの資金で我慢していたという。
〇三年三月十一日のCEF取締官の報告書には、「(ビンゴは)陰でスポーツ施設とパーセンテージを交渉している。施設側は大損をしている」と記されており、すでにアギネーロ・ケイロス・スポーツ相に提出されている。
これによって、国税庁と連邦警察は、ビンゴと提携するスポーツ施設側のデータに基づいて、ビンゴの会計の真相をめぐる捜査を開始していた。