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貧困対策予算に偏り=恵まれない地域が少額

3月 9日(火)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙】家族の収入が最低賃金の半分(百二十レアル)以下の貧困ラインを割り込んだ、生活が困難な人、七百八十万人を対象とした連邦政府の支援プログラムを連邦会計検査院(TCU)監査局が監査した結果、予算配分に深刻な偏りがあることが明らかとなった。
 同プログラムの総予算額約七千四百万レアル。うち、サンパウロ州は〇三年に支援対象者五十七万四千人に対して全予算の一九・四六%を獲得したが、マラニョン州は五十七万二千人に対して〇・〇三%しか獲得できなかった。
 また、支援対象者のほぼ半数が北部と北東部地方に居住するにもかかわらず、予算は一九%しか配分されなかった。一方、サンパウロ、南大河、パラナ、リオの四州の対象者は一八%を占めるにすぎないのに、予算の五二%が配分されていた。
 会計検査院によると、予算配分の偏りは、同プログラムを実施する非営利団体の不在など、連邦予算を獲得するシステムが貧しい地方では整備されていないことに起因するという。もう一つの理由は、貧しい地方の生活が困難な人の権利擁護評議会が各州に設置されていないこと。ブラジルには八十七の同評議会があり、六十六は南東部地方に集中しているが、北部地方には一つもない。
 〇三年には全対象者の二・〇五%に当たる十六万人が支援を受けた。ブラジルには身体障害者を含む、生活が困難な人は二千四百五十人(全人口の一四%)に上るという。