3月 9日(火)
十日に東京で開催される外務省主催の「在日ブラジル人に係る諸問題に関するシンポジウム」に、ブラジル日本文化協会の吉岡黎明第一副会長が参加し、昨年末に発足した教育文化連帯協会(ISAC)の活動などを報告する。
外務省では、近年在日ブラジル人が急増していることに伴う諸問題への対応を検討するため、二〇〇〇年から毎年、在日ブラジル人に関するシンポジウムを開催しており、今年のテーマには「在日ブラジル人子弟の教育問題」が選ばれた。
今回、吉岡副会長が発表するのは「ブラジルでの取り組み」と題して、自身が会長を務めるISACの活動などについて。
いまだ活動内容を会議で煮詰めていないのが実情だが、会長自身の思いとして次のような方針を持っている。ブラジル教育省との連絡窓口業務、訪日前の講習会の実施、日本で起きているデカセギに関係する問題点を広報周知すること、在日ブラジル人学校教師に対してEメールなどを通して母国や教育情勢に関する最新情報を提供などだ。
「最も重要な活動は、デカセギに関する様々な情報を提供する役割です。特に訪日前に、日本ではどんな問題に直面する可能性があるかを、行く人に知ってもらいたい」と語る。
基調講演はブラジル教育省国際問題担当のヴィットリア・クリーヴェル局長の「日伯関係と在日ブラジル人子弟の教育問題」、海外交流審外国人問題部長の手塚和彰千葉大教授の「在外外国人にかかる諸問題」。その他、「地域社会における外国人教育の取り組み」として、静岡県浜松市、群馬県大泉町、愛知県豊田市の現状が報告される。