3月10日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙九日】アルゼンチン政府は八日、IMF(国際通貨基金)の金融支援協定見直し案に対する反対提案を送付し、九日に期限を迎える三十一億ドルのIMF債務を返済するかどうかの決定を九日に延期した。両案の内容は明らかにされていない。
IMFは五日、同協定の見直し案を盛り込んだ文書を同国政府に送付し、八日にも新たな文書を送付していた。新文書の提案により、アルゼンチン政府が債務不履行に陥るリスクを回避できるとIMFは期待していた。
IMFとアルゼンチン政府は〇三年九月、三年間で総額百三十三億ドルを同国に融資する金融支援協定に調印した。債務は同協定を見直すたびに返済されるとされ、アルゼンチンがIMFの求める条件を受け入れるよう、定期的に圧力をかけることをIMFは意図していた。
IMFの文書を受け取った後、キルチネル大統領は同国の取るべき立場を決めるために閣僚らと会合を持った。同大統領は協定見直しに合意できないうちは債務の支払いに応じられないという自身の考えを認めた。
支払いを履行するのかどうか質問された大統領は「すべてコメント済みだ」と答えた。大統領の態度はIMFと同国の関係改善につながらないとIMFはみている。
ルーラ大統領はアルゼンチンへの支援と、IMFによる南米諸国への支援の重要性を強調した。しかし、IMFとアルゼンチンとの交渉への関与については慎重な態度を崩さなかった。