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女性の進出が顕著=経営の才、発揮する人も

3月11日(木)


 【エポカ誌】必要に迫られたのか変革の精神旺盛なのか、女性の業界進出が盛んだ。その数が、正規労働者数の半数に達している。始めは腕試し的な試みから事業経営に発展し、経営者として才能を咲かせている女性が少なくない。
 英国の統計では二〇〇〇年の時点で、十人の起業家のうち三人が女性。現在は五人と半数に迫っている。世界で千四百万人の経営者のうち、六百五十万人が女性。国別では、ブラジルが五位に入っている。ブラジルのアングラ業界では、女性パワーが断然優勢だ。
 ファビアナさんの場合、夫の出向で共に渡米した。北米滞在中、カリフォルニアでマーケッティングを学んだ。帰国後、マーケッティング・NETZAを創業し四年になる。現在十人のスタッフを抱え、スポーツ用品の多国籍企業McLarenやOakleyと契約を結んだ。
 男性はチームワークで活動し、即断即決方式を得意とする。女性は綿密な用意周到方式を採り、〃こだわり型〃を得意とするといっている。
 ロゼメリさんは夫が失職後、中々再就職できないので政府の小口与信で百レアルを借りた。材料を仕入れると家でパンを焼き、近所で売って歩いた。現在は裏庭の片隅に小さな工場を建て、子供二人と使用人一人で稼働している。毎月の純益は、二千六百レアルだ。「できると思えば、できるもの」と自信を語る。
 不安定な労働市場と失業の増加で、いやが応でもブラジル人の率先力が試されている。家族が収入源を失い、独立自営の道に追いやられる。その場合、勇敢に立ち上がるのは女性。女性中心の世帯は、過去五十年で倍増した。夫の失業で窮地を救うのは、女性の果敢な率先力と行動力だ。
 資金の有無よりも「やる気」が、女性に社会的地位を保証する。仕事に打ち込んでいると自信が付き、独立心を育てる。経済的に誰にも頼らなくて済むのなら本当の自由を得たのだと、
彼女らは異口同音にいう。