「県人会」や「日本人会」「文化協会」が強力なリーダーを失うと、次のリーダー選挙がもめる。本来諍い(いさかい)などあってはならない、あればおかしい、そんな団体ももめたりする▼ブラジル日本都道府県人会連合会で同会史上初めて、複数シャッパによって、会長をはじめとする選挙が行われるかもしれない。そうなったら正々堂々、きれいな選挙をすればよい。敗者はくやしくても勝者を認めなければならない▼シャッパは政党の同士的な結び付きに似ており、それで理事会構成員を一括選出することは理にかなっている。多くの日系団体がこれをやってきた。しかし、実態は、有志による事前の根回しが行われており、シャッパは単一、その信任選挙だった。争えば、あとにしこりを残す。残さないようにという知恵だった▼県連の場合、初期は、総会の席上、役員一人ひとりについて、ゆっくりと無記名投票した。会長選挙で次点になった人は、つぎの副会長選挙で当選していたと記憶する。総会構成員のほとんどは一世だった。世代の交代にともない、先に出たシャッパに対抗シャッパが出る。単なる親睦団体でなく、なにか事業をしようとする団体なら、これは自然だといっていいだろうか▼県連の今年度の最大事業は日本祭り開催だ。だれがトップになるかわからない現時点で、催し案のほうは次第に煮詰まってきている。ここでは、だから、だれが会長でもいい、などとはいわないことにしよう。(神)
04/03/12