3月16日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】サウロ・デ・カストロ・アブレウ・フィーリョサンパウロ州保安局長官が年末に実施されるサンパウロ市長選挙にPSDB(ブラジル社会民主党)の強力候補の一人として出馬する決意を表明した。
二時間に及んだエスタード紙とのインタビューで同長官は「行政上の問題を意識し、それに取り組む意志があり、やる気があってサンパウロ市長になる気がない人間がいるだろうか? 私はその意志を捨てはしない」と、候補者としての意志を明確に表した。
検事でもあるサウロ長官は〇二年一月、保安局長官に就任した。犯罪撲滅をめぐっては強硬な意見を放つ強硬派で、人権擁護団体代表を敵に回すことも数多く、警察を全面的に支援している。
市長選では現職のマルタ市長が強力な対立候補になると意識しつつ、サウロ長官はPTへの批判の手を緩めない。「貯水池を設けて洪水を防ぐのもよい。サンパウロ市の都市化に気を配るのも結構だ。現在、市役所はヤシの木を植樹している。それは愚かだと思う。ヤシの木はすべて枯れつつあるからだ」。
サウロ長官は強盗事件発生数の増加をサンパウロ市が抱える最大の問題の一つとみており、この種の犯罪が社会問題と直結していることを指摘した、米国シカゴの犯罪分析センターの研究結果を発表するとした。「どの市長も計画や対策を携え、社会問題を解決すると公言する。過去十六年間、PT市政もマルフ市政も私が描いているような問題解決策を実行しなかった。PTが社会問題を選挙に持ち込むかどうか疑問だ」と治安対策を選挙戦の武器として使う考えを述べた。