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公共保健サービス 高額治療の手続緩和へ=「CPF提示義務は不当」=連邦裁、保健省に命令

3月26日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十五日】連邦裁判所が、公共保健システムを利用する子供や先住民に対して個人所得税申告番号(CPF。一般人納税者の登録番号)の提示を義務付ける連邦政府の措置を禁止していたことがこのほど、政府の発表で明らかになった。高額の治療費を支払うケースなどで、詐欺防止などの対策としてCPFの提示が義務付けられている。昨年、政府はこの種の治療の支払いに四十億レアル以上を費やした。保健省は二十四日、同裁判所命令に従い、CPFを所持しない全ての一般人にも提示を要求しない体制をつくる意思を表明している。
 CPF提示の禁止命令は昨年十二月五日、サンパウロ第八連邦民事法廷のクレーシオ・ブラスキ判事が下したもので、同法廷および政府側の方針で公表が先延ばしにされていた。
 命令書には、「未成年者や先住民など、納税の義務がないのにCPFをとる必要はない」と記されている。
 納税管理を目的とするCPFは一九六八年につくられた。現在、一億四千万人分のCPFが登録されているが、所得税申告やCPF再登録などの納税者の義務を守っている人は七千万人しかいないと、国税庁は報告している。
 公共保健システム「SUS」の専門病院や提携病院(サンタ・カーザ病院など)ではこれまで、保健省の命令に従って、人工透析やがん治療などの高額の治療を受ける患者にCPFの提示を要求してきた。
 検察庁は、「SUS利用者にとって余計な重荷だ」とし、財務省管轄のCPFは保健問題と関係ないと指摘している。「CPF提示義務は国税庁の規則を破るだけでなく、誰でも利用できるというSUSの原則に反している」。
 この命令によって、貧困層の患者の障害物が取り去られることになる。
 二〇〇一年十一月、サンパウロ州のサンタ・カーザ病院が、高額の救急診察を受けた新生児にまでCPF提示を要求する手続きが行われたことを知った検察庁が、CPF提示義務に反対する訴訟を起こした。
 検事らは裁判で、骨がんと肺がんに苦しむ十五歳の少女にもCPF提示が求められたことを述べ、貧しい少女の母親がCPF登録手数料四・五レアルを得るために物乞いするはめになったことを淡々と語った。

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