3月27日(土)
ミナス・ジェライス州北部の洞窟で最近、三百年以上前のインゲンが発見され、ブラジル先住民によって栽培されているフェイジョン(豆)の起源を知る手がかりになるという。このインゲンはメキシコや南米北部のものだとされており、これらの地域からブラジルでフェイジョンを食べる習慣が伝えられたのではないかという仮説が発表されている。
ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)遺伝子・バイオテクノロジー資源部のファビオ・O・フレイタス氏は、同州ジャヌアーリア市ラッパ・ド・ボケッテ遺跡で発見されたトウモロコシを研究し、メキシコ地方のトウモロコシであることを突き止めていた。「このことも合わせると、ブラジルが南米大陸北部から強い影響を受けていたと考えられる」。
ペドロ・アウヴァレス・カブラルがブラジルを発見する以前の食習慣は、アンデス地方(ペルーやボリビアなど)に在住していた強力な民族の影響を受けてきたと考えられてきた。だがこれまでの遺跡調査によって、メキシコやカリブなどの影響を受けたと推測する方が自然になってきている。
フレイタス氏は、「ジャヌアーリアのインジオたちは、地下に穀物を貯蔵する習慣があった。わらで編んだ籠(かご)にトウモロコシや綿、マラクジャー(パッションフルーツ)、フェイジョンなどを入れて保存していた」と説明する。
さらに、この籠が保管された洞窟は石灰質のため、酸性の地面を中和し、有機質物の保存にベストコンディションをつくった。そして現代まで、豆が三つ入ったインゲンが二個も保存されたのである。フレイタス氏によると、DNAが採取できたのはそのうちの片方のみだった。
(フォーリャ・デ・サンパウロ紙一月二十八日)