3月30日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十八日】ダタフォーリャ調査会社が二十五日に実施したサンパウロ市(サンパウロ市)市長選投票意向調査で、公金横領疑惑で訴えられたパウロ・マルフ元サンパウロ市長(PP=進歩党)が、二四%でトップになった。次いで、元大統領候補のジョゼ・セーラ元保健相(PSDB=ブラジル社会民主党)が二二%で二位。マルタ・スプリシー現サンパウロ市長は、洪水問題などで不満感を持つ市民が多く、三位(一七%)と低迷している。ルイーザ・エルンジーナ元市長(PSB=ブラジル社会党)は一一%で四位を占めている。
同調査の誤差は三ポイントとされており、誤差を加算するとマルフ氏は二一%から二七%まで、セーラ氏は一九%から二五%までとなるため、マルフ氏とセーラ氏は技術的には互角と言える。セーラ氏はまた、マルタ市長(一四%~二〇%)とも互角になる。
セーラ氏は三月初め、大統領選、州知事選、国会議員選の統一選挙のある二〇〇六年にしか立候補しないと表明したが、PSDB党内から今年十月三日の市長選に出馬するよう圧力をかけられている。
セーラ氏の代わりに別のPSDB党員が市長候補に立った場合、同党候補の支持率は大幅に下がる。セーラ氏のピンチヒッターは現在二人。一人はサウロ・C・アブレウ・F現サンパウロ州保安局長官(二~三%)、もう一人はジョゼ・アニーバル元PSDB党首(四~五%)で、いずれも支持が低い。
サウロ長官がセーラ氏の代わりに立候補した場合、マルフ氏は二三%に下がるが、マルタ市長は二〇%へ跳ね上がり、誤差を考慮すればマルフ氏と互角になる。
現在トップを占めるマルフ氏が立候補するかどうかも疑問である。マルフ氏は、一九九三年から九六年までの市長時代、水増し伝票で横領した公金を外国の銀行口座に預けていた容疑で捜査されている。同氏は容疑を否定しているが、市長選に出馬するかどうか発表していない。
マルフ氏、セーラ氏の両氏が出馬しなくても、マルタ市長は支持率獲得に骨を折りそうだ。マルタ市長の支持率は二二%まで上がるが、エルンジーナ氏も一八%まで浮上するので、二人は互角となる。
ダタフォーリャはまた、「絶対に投票したくない候補は誰か」という質問も調査対象者らにしており、最も拒絶反応が高かったのはマルタ市長とマルフ氏の二人で、ともに四四%を記録している。今回の調査は千百十六人の市民の協力を得ている。