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職場内の多様性重視=創造性、生産性向上させる

3月30日(火)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙】大企業、特に多国籍企業が職場内の多様性を重視する方針を採用し始めた。女性、心身障害者、黒人、同性愛者、四十五歳を超える人など、マイノリティーとみなせる人々を採用することで従業員の構成を多様化するという方針だ。
 エトス研究所がジェトゥーリオ・ヴァルガス財団などと共同で実施した調査結果によると、ブラジルの大企業五百社のうち七四%は管理職に黒人が就いておらず、五八%は女性の管理職がいない。しかし、四〇%は職場内の多様性の重要性を認識しているという。
 IBMは多様性を進めるために投資を積極的に行っている企業の一つで、女性、黒人、障害者、同性愛者への差別撤廃活動を促進するために、従業員で構成される委員会が社内に設置されている。最近になって同性愛者たちは、米国本社ですでに採用されている、同性パートナーへの保健プラン加入を勝ち取った。「いい仕事をするには、職場を快適だと感じる必要がある」とポルテラ人事部長は述べた。
 例えば、同性愛者は差別され、それを理由に解雇されることを常に恐れ、職場内で孤立しがちだが、それは企業にも損害を与える。逆に社員を取り巻く職場環境がよいと社員の士気が上がり、生産性も上昇する。「社員の構成が多様であればあるほど、製品は創造的なものになり、多様なニーズが存在する社会に受け入れられやすくなる」とデュポンのバート人事部長は話す。
 多様性を重視する方針は米国で六〇年代に誕生した。当時、人種間の衝突が激しくなり、企業や大学は黒人に対して特別枠を設けるようになった。ミネソタ大学の人種・貧困研究所によると、その後二十年間で黒人の中流階層は倍増したという。
 フローリー・サンパウロ総合大学経済経営学部長はこうした方針の採用はブラジルでは難しいと話す。ブラジルには人種差別や偏見がないと考えることを人々が好むからだ。「漸進的であっても、企業が変革を行ってゆく必要がある」。職場内での平等意識を高めるには時間と忍耐が要求される。しかし、ブラジルのような不平等が存在する国ではいかなる形の受容も歓迎されるはずだ。

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