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ゴミの分別収集を奨励=環境省、400万R$を投入
3月30日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙】環境省は今年、ゴミの分別収集奨励に四百万レアルを投入する。同省は四月二十三日までに都市地域と州都で小規模のゴミの回収事業を組織し、専門化するためのNPO(非営利団体)の提案を受け入れる予定だ。
営利を目的とせず、二年以上ゴミ収集を実施してきた組織とNGO団体が全国環境基金(FNMA)に申請を行える。ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、全国の四千以上の都市でゴミの分別収集が実施されているという。
ゴミのリサイクルをめぐり〇三年に全国で約三十億レアルが動いた。「金属、紙、ガラス、プラスチックはゴミではなく、原材料として産業界はみている」とFNMAのモンテイラ代表は述べた。
奨励金は最高で四十万レアルにも上る。資金はリサイクル原料の加工設備購入にも適応される。ゴミの分別収集奨励は環境省による貧困対策の一環で、大都市のゴミ削減に加え、雇用創出、所得増加にも貢献するとされている。
環境保護活動家たちは、所得増加といった社会的観点も重要だが、リサイクルゴミは加工プロセスを経るので、潜在的な汚染物質でもあることを心に留めておく必要があると話している。
また、サンパウロ州では分別収集されたゴミの一〇%はリサイクルの条件に当てはまらず廃棄されている。例えば発砲スチロールは、技術的な理由により日本だけでリサイクルが行われ、ブラジルでは行われていない。技術的に可能であっても商業ベースにのらないためリサイクルが行われない電池、紙パックのケースもある。タイヤ、紙おむつなどはリサイクルが不可能だ。