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余剰労力の輸出推進=外国人労働者の入国制限

4月1日(木)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十六日】国家移民審議会は二十五日、失業対策のため外国人労働者の入国を制限し、国内の余剰労力をポルトガル語圏諸国を優先して提供する法案を作成中であることを明らかにした。政府は、これら諸国から特殊技術者の派遣を要請された。政府は、全国医師会に医師派遣の可能性を打診している。
 海外就労者から家族への送金は年間、八十億ドルに上る。これは、ブラジル特産物の輸出額を上回る。特に日本に就労する二十万人のブラジル人からの送金を追って、銀行間の競い合いまで起きている。
 移民審議会は在外公館に対し、就職調査に止まらずブラジル人技術者のために就労斡旋の労を採るように要請した。外務省の統計では現在、二百万人のブラジル人が海外で就労している。不法就労者も含めたら、大きく上回るとみている。
 国内に就労する外国人は、ペトロブラスが潜水夫を外国人からブラジル人に交代すると決定した。また同社と下請け契約をした仏系企業はフランスから潜水夫を同伴してきたが、ブラジル人に交代を折衝中。国内で営業する多国籍企業は、ブラジル人技術者の優先採用を法令化するらしい。
 ブラジルへ二〇〇三年、入国した外国人就労者は一万七千人。就労目的の外国人は国内に二十万ドル以上を投資し、一定数以上のブラジル人を雇用することが義務づけられるようだ。