4月3日(土)
「花芽がたくさんついています。今年はイブラプエラ公園でも桜の花を楽しむことができますよ」―桜の専門家として知られる沖眞一さん(広島県出身、東京農大卒)が強い口調で断言した。去る三月二十八日、リベルダーデ歩こう友の会の有志や公園内を散歩中の人々が見守る中で、沖さんが公園の湖畔に植えられた百本の桜の手入れや剪定を行った。
これらの桜は、サンパウロ市と大阪市の姉妹都市提携三十周年を記念して、二〇〇〇年九月十四日にイビラプエラ公園にある日本館と移住者先没者慰霊碑の前から湖畔に沿って植えられたもの(本紙・二〇〇〇年九月十五日報道)で、オイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)とリベルダーデ歩こう友の会(細川晃央代表)が共同で管理してきた。
沖眞一さんが時々現場に出かけては栄養剤や防虫剤などを散布したり、剪定をしたり、ボランティアで手入れに協力をしてきた結果、成長の早い樹木は茎の周りが十センチ、高さが三メートルを越えるほどの健康体となり、花芽をたくさんつけていることが確認された。
成長の遅い雪割り桜も来年はその速度を早めて、ヒマラヤ桜と寒緋桜に徐々に追いつく(沖さん談)ようで、楽しみが増えそうである。花芽の成長の早いものは、来る六月ころには開花することが予想される。イビラプエラ公園の新名所は実現が間近だ。