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100周年「箱モノ」プラン(4)=アルモニア学園 高校部棟新築

4月3日(土)

 サンパウロ市近郊のサンベルナルド・ド・カンポ市にある学校法人アルモニア学園は幼稚部、小学部、中学部、高校部と順調に発展してきており、旧学生寮を使った既存の校舎では足りなくってきているため、高校部棟を新築する計画を持っている。
 遅々として進まない文協の日伯学園構想に業を煮やした、故渡辺次雄館長の発案で学生寮を学校に変えて一九九二年に発足した経緯がある。生徒の八割が非日系にも関わらず、日本語を正課で全員に教え、囲碁も授業に取り入れるなど、独自の教育法に定評がある。
 計画では三階建て校舎で、一階部分は学校共用スペースとして、多目的ホールやカフェテラスなど。二―三階部分は高校部用教室と職員室にあてられる。屋上部分は教員や学校車両用の駐車場(六十台分)。
 これと同時に、既設部分の改修工事、例えば老朽化が進む講堂、図書館、食堂なども考えられている。
 祭典協会の採点では二百点で八案中七位。「箱モノ」ではなく教育関係プロジェクト。祭典協会は「よく検討されたプラン」とのコメント。
 【プラッサの声】リベルダーデ広場のベンチに座る匿名希望の六十九歳男性(ペーニャ在住、東京都)は「自由の女神みたいのおったてたら、後世に残るよ」。教育について問うと「一番問題なのは同化だな。カラオケやってて顔は日本人でも、中身がガイジンみたいの多いよ。教育は大事だ」と強調した。
■100周年「箱モノ」プラン(1)=『リベルダーデの門』=高さ80メートル
■100周年「箱モノ」プラン(2)=ジャパン・コンプレックス文化商業複合ビル
■100周年「箱モノ」プラン(3)=サンパウロ日本館17階ビル
■100周年「箱モノ」プラン(4)=アルモニア学園 高校部棟新築