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広告業者殺害事件 息子に逮捕状発行=父と継母を射殺の疑い=資金横領で父の会社クビに サンパウロ市

4月6日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日~五日、フォーリャ・デ・サンパウロ紙三日】サンパウロ市西部ペルジーゼス区で二十八日に発生した広告業者夫妻殺害事件で、同市ピニェイロス区裁判所のカシアーノ・R・Z・ロッシャ判事は二日午前、殺された広告業者のルイス・ルガイさん(四〇)の息子(二〇、大学生)を殺人容疑者として逮捕令状を出した。息子は同日夜から逃走している。同判事はまた、ルイスさんの経営する『レフェレンシア・フィウメス』社の従業員一人にも逮捕令状を出している。
 この事件は二十八日午後九時ごろ、高級住宅街である同区アチバイア通りの住宅で発生した。ルイスさんと妻のアレサンドラさん(三三)は、ピストルで撃たれて死亡した。それぞれ六発、四発の銃創が二人の遺体から発見されている。事件現場に残されたピストル380のカートリッジ(弾創)八個によって、息子のジル・グレッコ・ルガイ容疑者に対する疑惑が強まった。
 三十一日、被害者宅で実施された四回目の現場検証の際、刑事らはジル容疑者の部屋で、ピストル380に使うホルスター(銃のケース)の領収書を見つけていた。領収書には、ジル容疑者の名義が記されていた。
 その部屋から弾丸入りと弾丸なしのカートリッジや、複数の銃器専門店の名刺も発見。さらに、最近得られたジル容疑者の射撃講座合格証明書も見つかり、息子の父殺し説の裏付けとなった。
 また、レフェレンシア社の従業員の証言によって、会計部で働いていた息子が、会社の資金十万レアル分を横領していたことが発覚し、ルイスさんは二十三日、息子をクビにしていたことも明らかになっている。
 ルイスさんと息子は口論となり、息子は父の家を出て、母親の家に住み始めた。同じ週にルイスさんは、自分名義の不動産の鍵をすべて取り替え、自分の口座のある銀行の支店長に「口座に高額の動きが見られたら疑うように」と指示し、防犯対策として防犯カメラ十二個を購入した。ルイスさんは皮肉にも、カメラが設置される十二時間前に死亡した。