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現政権を痛烈批判=カルドーゾ前大統領 選挙に向け陣頭指揮

4月7日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】カルドーゾ前大統領が四日、エスタード紙に論説「現政権の経済政策不在」を発表したことが反響を呼んだ。
 社会政策と公社対策が行き当たりばったりで、長期的視野を欠いているという。ルーラ大統領のいらだちは、政府機関の無機能と経済の後退から来る。財務相は才能を見込まれながら、孤立無援の中で集中砲火を浴びていると皮肉った。
 〇三年は経済が足踏みし、〇四年に向けた足場作りもしてない。国際金利の低下がないなら、今年の経済成長も期待できないとした。現政権の致命的欠陥は、扇動活動で築き上げられた政府の基盤だという。伝統的に扇動を専門としてきただけの団体に政治は無理だと批判。これまでの前大統領の政府批判では、最も辛辣な内容だ。
 政府与党は逼迫した財政状態で政権を引き渡した前政権に、このような批判をする資格はなく、無責任だと非難した。基本金利は二五%、インフレ再来前夜の状態で政権を引き継ぎ、事態を収拾したのは現政権と自己弁護した。
 ジェノイーノPT党首は、前大統領の論説は地方選に向け陣頭指揮を取り始めたためだと述べた。前政権は失策により未曾有の債務をつくったことを忘れている。為替危機を招き、膨大な債務の遺産を残したのは前政権だと逆襲した。

 

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