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フェベン 128人が集団脱走=サンパウロ州=過去最多人数を記録=暴動も発生、職員8人負傷

4月9日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙八日】サンパウロ州フランコ・ダ・ロッシャ市にあるFebem(少年院と少年刑務所の合体施設)で六日夜、第二十一、二十五、二十九監房から百二十八人の青少年が集団脱走した。
 七日午後までに、脱走者のうち六十人が捕らえられた。同施設周辺の住民は「脱走者は衣服を盗むため、家に押し入ってくる」と不安を募らせている。
 今回の脱走は同施設では過去再大規模のもの。三月二十九日にも百九人が脱走し、うち二十人がまだ逃走を続けている。同施設の監察局は集団逃走に至った経緯を調査し始めた。
 脱走を阻止された百二十七人は暴動を起こし、職員八人の頭を殴ったり、体を切りつけたりして重軽傷を負わせた。そのうちの一人は肺と脾臓(ひぞう)を、もう一人は頭、のど、腕を刺され、ジュンジアイー市の病院に搬送されたが、命に別状はない。午後七時ごろに始まった暴動は午後十時二十分まで続いた。
 負傷した職員の多くは、軍警の機動隊と同様の制服を着、盾で武装した「小部隊」として知られるグループのメンバーだった。収容された青少年たちの多くは体に傷跡を残しており、同メンバーに触れつつ、「すぐにでも暴動が起こるだろう。暴力や虐待にはこれ以上耐えられない」と、同施設の社会教育委員に語っていたという。
 Febem職員組合のシウヴァ組合長は「ここを支配しているのは犯罪組織と関係がある青少年たちで、彼らは他の収容者を虐待していた」と話す。
 同施設での暴動や逃走を減らすため、アウキミンサンパウロ州知事は七日、十八歳以上の青年のほとんどが年少の青少年といっしょに収容されるのを避ける、児童青年憲章の改定を再び主張した。「十八歳以上の収容者に問題がある。彼らはFebemにいるべきではない。二十歳を超えた者は子供でも青年でもない」と同知事は述べた。