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母子を誘拐、64日間監禁=身代金50万ドルで人質解放

4月9日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】ロメル車両販売代理店ミゲル・ロメロ社長の娘レジナさん(二四)と孫娘ガブリエラちゃん(三)は七日、六十四日間の誘拐拉致後、ようやく無事解放された。
 事件は二月三日、レジナさんが幼稚園にガブリエラちゃんを迎えに行った帰途、ビラ・アウピーナ区でBMWとフィアットに乗った賊に車の前後を阻まれた。賊はフィアットに母子を押し込み、連れ去った。
 誘拐犯人らは最初、クリチーバの公衆電話から身代金百万ドルを要求した。要求金額を下げつつ、ポウゾ・アレグレやカンピナス、ソロカバ、サントスなどから連絡した。また人質二人は、存命中であることを知らせるビデオ・テープや写真を送ってきた。
 ビデオは何の飾りもない部屋の白壁を背景に二人が、ベッドの上に座り泣き叫んでいる様子を録画してあった。二人の背後で賊が、銃を突き付けていた。身代金は最終的に五十万ドルで合意し、六日夜に指定地に届けられた。人質二人は七日午前十時、解放された。
 誘拐捜査課は、犯罪手口から数人の容疑者を挙げた。拘禁中のペードロ・シェシャノビック配下の犯行によると見られる。この組織は、複数のグループに君臨する誘拐拉致のプロ集団。
 捜査課は最近、同組織を追跡中に二回失敗した。一回目は三十日夜、身代金を指定地に置いたが犯人は現れなかった。二回目は三日夜、犯人は指定地を何度も変更する連絡を携帯電話に入れ、捜査員を巻いた。犯人らは捜査員を引き離し、社長と直接連絡を採り身代金を取得した。