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パラナ文化運連青年運動=市民生活向上を指導=一方で「人育て」すすめる=「もの」を与えず「知識」を

4月9日(金)

 [パラナ支局]第四回「インター青年ソリダーリオ」が、先月はじめ二日間、北パラナのウライ市で行われた。パラナ文化運動連盟(西森ルイス理事長)青年部の事業である。およそ八十人のボランティアが参加、地域の貧しい家庭に入り、講話、演劇、教育活動などを行った。文化運動連盟は「本物の市民を育てたい」という目標を掲げている。一方で、西森理事長は文化連合会(上口誠一会長)ともタイアップ、移民百周年を迎えるにあたり、〃日本人の精神〃を理解、しかも体現できる日系の青年層を育成しようと、具体的に活動をすすめているわけだ。
 植田クリスチアーネ・イベント企画委員によると、「インター青年ソリダーリオ」のアイデアは、連盟の青年団から社会へ何かを還元しなければならない、何がいいか、を考えたことから生まれた。どのように、何がしたいか、をみんなで考えた。従来は、文化運動連盟の青年たちが集まるときは、単に自分たちが楽しむこと、友情を育てるのが目的だった。
 クリスチアーネさんは、パラナ州の貧しい人たちに衣服や食べものを贈ることは、その人たちのためにならない。一番大事なのは、物でなく知識だ。物は一時しのぎで、ごく短い間だけことを解決するが、知識は将来の生活設計に役立つ、と強調する。
 活動の期間中、ボランティアたちは、「児童」「母」「栄養」など六つのグループに分かれた。保健衛生を担当した青年たちは、家庭にはいり、地域の人たちに体を清潔に保つこと、性交による伝染病の予防、家庭内事故などについて説明した。
 「栄養」グループは料理教室を開設し、両親たちがふだん捨ててしまう食材を料理して、おいしく食べられる方法を教えた。受講者側は「とても勉強になった。食材を洗うときは、ビネガーよりも消毒剤のほうが効果的と教えられてよかった」と感想。
 一方、青年たちも教えられた。「母」グループの企画委員は「ボランティア活動は、みんなを育てる。わたしたちはいろいろなことを教えたが、逆に教えられることもあった。ほとんどのメンバーは、いい仕事ができるように、徹夜までした」。青年たちの母親たちも息子、娘たちの頑張りを評価した。