4月14日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】南部の農業生産者がマット・グロッソ州やセラード地帯を征服し、今度は大豆生産地を求めて北部と北東部へ進出を始めた。マラニョン州サンルイスのイタキ港から大豆を積み出す計画のもとに、パラー、トカンチンス、マラニョン、ピアウイーの諸州が注目を浴び地価が急騰した。
南部出身の農業生産者は、電気を始め文化設備の全くない新興農業前線へ進出。この動きに合わせ食糧メジャーのブンゲが、トカンチンス州ウルスイ市に南米最大の集荷拠点を建設した。ここを中心に、ピアウイー州にもまたがる三百万ヘクタールで栽培された大豆を集荷する。
パラー州とトカンチンス州では、次々牧場が大豆畑に変貌している。牧場はこれまで、一ヘクタールにつき牛一頭の割合で飼育した。この割合では、大豆の方が有利になる。さらに南部出身者を引き付けるのは、バーレ・ド・リオドーセ社の南北鉄道を利用してサンルイスのイタキ港へ大豆を搬出できること。
年間雨量の少ない乾燥地帯では、熱帯農業という新しい技術が求められている。トウモロコシやコウリャンなど葉の繁茂する作物を植えて、地面を完全に覆って乾燥を防ぎ乾燥地帯に繁殖する害虫も防ぐ方法だ。同地方の農業はマット・グロッソ州とは全く異なり、生産者は試行錯誤で新技術をあみ出している。