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麻薬組織の首領を射殺=ロッシーニャファベーラ=特殊部隊が急襲=別組織の侵入に警戒強化

4月16日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十五日】三日間に及んだ、リオ市南部ロッシーニャのファベーラ(スラム街)占拠大作戦の後、警察は十四日午後、麻薬組織の首領とみなされていたルシアーノ・B・シウヴァ(二七、通称ルルー)を射殺したと発表した。
 軍警第二十三大隊の司令官、ブラーガ中佐によると、ルルーは軍警特殊部隊との銃撃戦の最中に腹部に銃弾を浴びて死亡した。ルルーはファベーラ頂上付近の家に潜伏しており、隊員たちに抵抗したとみられている。
 特殊部隊の隊長によると、警察は告発情報によってルルーの居所をつかんだという。また麻薬密売の疑いがあったロナウド・A・シウヴァ(通称ジドン)も撃ち合いの際に死亡。二人のほかに銃や弾薬、ピットブル一匹が押収された。麻薬組織の首領の死が伝わると、騒動が再燃するとみて商店主たちは即座に店を閉めた。
 ルルーの死により警察は警戒態勢を強めている。ロッシーニャの麻薬組織の支配力が弱まり、犯罪組織コマンド・ヴェルメーリョの支援を受けているエドゥイーノ・E・アラウージョ・フィーリョ(通称ドゥドゥー)率いるグループがロッシーニャへの侵入を活発化させるとみられるからだ。
 ドゥドゥーは九五年に逮捕されるまでファヴェーラの麻薬組織の首領の一人で、今年二月に刑務所を脱走している。コマンドヴェルメーリョの幹部の命令で、刑務所の出所後はドゥドゥーが同ファベーラを支配するはずだったが、ルルーは命令に従わなかった。
 ホッツ軍警総監はロッシーニャの警戒を無期限に強化すると発表した。十四日朝には、ドゥドゥーとその一味が潜伏しているとの情報を得て、市警二百人がボレルの丘で逮捕作戦を実施したが失敗に終わった。
 警察の調査によると、ロッシーニャでの麻薬密売でルルーが頭角を現し始めたのは四年前におじの後を継いだ時で、麻薬密売による儲けだけを追求し、同地区の住民をなにかと世話していたという。麻薬防止専門警察署(DRE)の調査はファヴェーラでの麻薬密売で月に約五千万レアルの金が動くことを明らかにしている。