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経営のカギ 共営者探し=独立独歩には限界=合併でコストダウンを=海外進出への糸口にも

4月21日(水)

 【スセッソ誌】人種の坩堝(るつぼ)といわれ、顔かたちから考え方や習慣が各自違うブラジルで、適切な共営者をいかに探すかは、難題とされる。マジア・マーケティングのマジア社長は、資本主義システムの社会で共営者抜きの独自経営には限度があるという。

 以下は、同社長の共営者探しに関する提言。大企業に再編の嵐があるように、小零細企業にも必ず共営の誘いがやってくる。企業経営に携わると、規模のメリットとサービスや製品の質向上、限定された市場内の激戦は頭痛の種だ。そのため経営者は、ネット・ワークや合弁の話を聞く。中小企業にとって、企業合併はサバイバル戦術だという。
 どの企業も利益は、譲れない所まで切り詰めている。残るはコスト・ダウンしかない。原料と製造費を、いかに節約するか。これが内外を問わず、行われている企業合併の実体とした。
 大企業も同じことを考えるが、そのために投資はしない。不足分を補うために企業合併をして、利益とリスクを配分する。下請けとは異なる。関連企業と企業合併をすることで、販売価格は据え置きで利益だけが増加するように計らう。
 ブラジルの産業システムでは、高度のプロ集団が要求されるので独立独歩の独自経営は苦労が多い。ネット・ワークから一人外れて努力することは不利とされる。それを補うための合併形態には協会、組合、クラブ、ネット、センター方式と色々あるようだ。
 合併目的も色々ある。商標の強化や宣伝効果のアップ、マーケティング基金の創設、商品リストやサービス・リストの配布、共同購入、原価削減、輸出のための企業合併などがある。必ず双方にメリットがあり、1プラス1は3でなければならないのが鉄則と、同社長は断言する。
 しかし失敗例も多い。口ほどにない共営者の実力や不適性。契約を交わしたら手抜きを始める。約束したことを守らない。出資率と配分率が不都合など。共営者で特に注意することは、合併以前の会社から悪い習慣、負の遺産を引きずってくることだ。
 合併や共同開発の成功例として脚光を浴びるビキニのローザ・シャー社は、敵軍の騎士に恋をしたインジアの娘の物語「グアラナの伝説」に従った。業界のライバルと合併して、海外進出への糸口をつくった。小零細企業が独創性に自信があって販売力に劣るときは、思い切って大企業の販売力に便乗する手もある。
 ゴムぞうりのアバイアナは、質素な履物の別名になっていた。メーカーのアルパルガッタ社は、ゴムぞうりに高級イメージを付加することを決定した。高級品の最右翼H・Stern宝石店のドアを叩いて、共同開発を申し出た。自社の製品が業界から、どんな目で見られているか心配する必要は全くない。金色の糸で刺しゅうしたダイアモンド付きのゴムぞうりが、宝石店から売り出された。