インド市場は招く=中流階級2億人=深まる両国の通商関係=伯印商工会議所も設置
5月5日(水)
【スセッソ誌】タジ・マハルなど観光名所としか知られてなかったインドが、魅力溢れる経済市場としてブラジル産業界の進出を待っている。インドの人口は十億人、中流階級は二億人。ブラジルの全人口より、二千五百万人も多い大規模で豊かな市場だ。
〇三年の伯印間の貿易は十億ドルに過ぎなかったが、五十億ドル達成は近い。インドの人口十億に対し、ブラジルが一億七千五百万で両国の潜在能力から見たら控えめな取引額だ。インドには二十の言語が存在し、地方語も入れたら千五百語という複雑な国で、古代と現代が混在している。
両国の企業家は、どちらも互いに相手を不可解なおとぎの国と見ていた。しかし、経済的接近は最近、顕著だ。インド首相が昨年、初めてブラジルを訪問。その直後、ブラジル経済使節団が通商条約締結のために訪印している。
通商条約の音頭を取ったのは、伯印貿易の立役者ラヴィンデル・レーキ氏だった。同氏はインドが牛を聖なる動物とするタブーを破って、牛肉ハンバーグをインド人へ普及させた人物。同氏はサンパウロ市のインド市場紹介ゼミで、ブラジル財界人に進出要領を説明した。
二〇〇〇年のブラジルのインド向け輸出は、二億ドル。〇三年は四億二千万ドルで、四年かかって一一〇%増加したに過ぎない。これまでの取引内容を見ると、海運や鉄道など大企業を対象としたものが多かった。取引は、薬品や医療の中小企業へも拡大している。
ブラデスコがインド中央銀行と業務提携を結び、ブラジルの進出企業への信用供与を始めた。同時に伯印商工会議所も設置された。
通商使節団の訪印で、多くの商取引が成立した。
インド産業界がブラジルに求めているのは規模の大小にかかわらず道路、石油精製施設、エネルギー施設の建設、航空機製造、車両製造、テレコム施設、食品、薬品、IT技術、ソフトウエア、情報技術など。
小零細企業では化粧品、家具、食品工業用機器、流通用機器などの進出が期待されている。市場分析やマーケティングの専門家、家内制手工業、宇宙開発企業の進出も求めている。
両国は地理的に一万五千キロメートルも離れ、直行便がない。この不便を、他の要因で補う考えだ。インドはブラジルに比較して、国の制度で未整備な点が多い。人口構成も六十五歳以上が五%という、これから成長する若い国であると認識すること。
インドへ進出を希望する企業のために、産業開発省のAPEXとCEMIXがブラジルと取引を希望するインド企業のリスト一覧表を持っている。ニューデリーで十一月、開催予定の国際博覧会でブラジル企業のために千五百平方メートルのスタンドが用意されており、出展希望者の申し出が期待されている。
対インド貿易で、特記することを挙げると次の通り。一、商品またはサービスが、インド市場で有望であることを確認する。
二、商品またはサービスが、インド経済に貢献することを確認する。
三、インド企業との合弁や提携を考慮する。
四、商品またはサービスを、インドの習慣や嗜好、特殊事情に合わせて調整する。
五、両国にとって近代化が、必ずしも歓迎されるとは限らないことを認識する。