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失業か、独立か?=要は本人の気持ち次第

5月5日(水)

  【ヴェージャ誌】レイラ・ナヴァロ女史は年少で未経験のころ使用人生活をしたが、ある日プロを目差してから、失業と就職難の苦しみから解放されたと語った。失業と就職難に悩む人たちへ、女史は次のような例え話をした。
 アダムとエヴァをはるか以前に逆上り、人類の始祖アメーバが海中に生まれたころ、彼らは海底で岩肌にしがみついて代々生きていた。それが唯一の生き方だと思っていた。
 ある日、若いアメーバが海底をはい回る単調な毎日に疑問を抱いて、進歩のない日々に満足かと仲間に質問した。仲間は、祖父も父もこんな生き方をしたのだから文句をいうなと諭した。これが先祖伝来の生き方で、私たちはこうでなければいけないといった。
 しかし、若いアメーバは納得しなかった。海底の岩肌にしがみつき一生を終わることに満足しなかった。岩肌から手を放してみた。波にさらわれ、岩に叩きつけられた。仲間たちは、それみろと嘲笑した。しかし、何度も岩に叩きつけられるうちに、若いアメーバは泳ぎ方を習得し、波に乗って沖へ出てみた。
 若いアメーバは仲間らに呼びかけたが、みんな怖がって海底に留まった。若いアメーバは海面に浮かび上がり、さらに陸上へ上がった。そして、人類の始祖へと進化していった。
 ブラジルも一昔前は、自営業者とは風来坊かはみだし者と見られた。会社員か公務員になることで、一人前とされた。娘の縁談には、サラリーマンが対象になった。親たちは子供が成長したら、会社員か公務員になるよう教育した。無事に一生を勤め上げ、年金受領が人生の目的だと思われた。
 同女史は「失業と就職難の憂き目から救われる法」と題してサンパウロ市でゼミを行った。ゼミ出席者の一人は失職後、独立した。まだ失業中のような気分で、不安だと答えた。同出席者は病院の経営を引き受けた。
 病院の院長は政治に頭を突っ込み、失敗した。病院は資金繰りに窮し、倒産前夜の様相になっていた。ここで考えてみよという。イギリスで産業革命が起きた前後、市民の生活はどうだったのか。産業革命以前は職がなかった。使用人は革命後、薄給により酷使され失業の憂き目にさらされた。
 ここに二種類の市民がいる。職を与えた市民と就職した市民、薄給で酷使した市民と酷使された市民だ。どっちの市民になるかは、選択の自由がある。海底に留まるアメーバになるか、陸地へ上がったアメーバになるかは本人の気持ち次第だと、女史はいう。

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