5月5日(水)
ブラジル各地の農産展は、予想を上回る大成功裡に終わり、農業大国の面目を新たにした。リベイロン・プレット農産展は当初の予想取引高が十億レアルとみられたが、結果は十八億レアル。マット・グロッソ州のロンドノポリス農産展は、予想取引高六億レアルが十三億八千万レアル。ゴイアス州のリオ・ヴェルデ農産展は、五億レアルが三十億レアルの大成功だ。
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ブラジルの電話業界はテレブラスが六五年に発足して以来三十三年間、過保護下に置かれ競争がなかった。テレブラスは九八年に民営化され、〇四年まで米系企業の経営下にあった。テレメックスが今度、三度目の経営権を握った。しかし、電話業界は世界的な独占体制の悪習がまだ残っており、テレメックスはメキシコでワースト第二位の悪名がある。
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綿補助金問題でFTAA(米州自由貿易圏)交渉は、難航している。それに先駆けて十一月発足予定のEUメルコスール自由貿易協定に力を入れれば、流れが変わるとルーラ大統領はみている。グロバリゼーションは、血も涙もない非情な流れであると大統領は述懐した。我々は大国になれる条件のそろった国に生まれた以上、ブラジルは永久の途上国であってほしくないと大統領は農産展で述べた。
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チリの家庭用ガスの二五%、火力発電用ガスの三五%を供給するアルゼンチンが、エネルギー危機のため天然ガス輸出を中止し、両国間に摩擦が起きている。チリのラゴス大統領は世界貿易機関(WTO)に仲裁依頼の予定だが、仲裁依頼第二候補としてブラジル政府に打診してきた。アルゼンチンはメルコスル加盟国であり、チリは準加盟国なのでブラジルが仲裁する可能性は高い。