5月5日(水)
【既報関連】七月にサントス、リオに寄港する平成十六年度遠洋練習航海部隊が、四月二十日に東京・晴海のHK埠頭を出港した。司令官を務めるのは東郷行紀海将補(五三)で、派遣艦艇三隻、練習艦「かしま」、護衛艦「はまぎり」「うみぎり」を指揮。ブラジルはじめ中南米八カ国・十二寄港地を歴訪する。
派遣人員は第五十四期一般幹部候補生課程修了者約百七十人(うち女性八人)を含む、約七百四十人。遠洋練習航海はこれで四十八回目を数え、サントス寄港は九回目となる。
自衛隊の活動・安全保障問題全般を伝える安保・防衛問題の専門紙「朝雲」四月二十二日付けによれば、出港行事は次の通り。
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晴海のHK岸壁で行われた出港行事には嘉数政務官をはじめ石川統幕議長、古庄海幕長、斎藤横須賀総監、坂場三男外務省中南米局長、実習幹部や乗員の家族など約五百人が出席。壮行会で嘉数政務官は「長い航海では幾多の試練が待ち受けているだろうが、イラクの地で活動している隊員と心を一つにして、緊張感を持ってこれを克服し、指揮官に必要とされる人格の修養と能力の習得に全力で当たってほしい」と訓示した。
来賓を代表して坂場外務省中南米局長が川口外相の祝辞を代読。「諸外国の文化や人々との触れ合いを通じ、シーマンシップや豊かな国際感覚を一段と深めることを確信している」と激励した。
古庄海幕長も「千変万化する大自然の中で、海を知り、時にはその厳しさに敢然と立ち向かう気概、あるときには自然の力に逆らわず、自分の位置を確かめつつ、目標を目指すという柔軟性を養ってほしい」と壮行の辞を述べた。
東郷司令官、三艦の艦長、実習幹部代表に花束が贈られ、司令官の出発あいさつの後、乗員、実習幹部が乗艦。三艦は「かしま」「はまぎり」「うみぎり」の順にゆっくりと離岸し、盛んな見送りの中、最初の寄港地ハワイに向かった。
部隊はブラジル・レシフェ(六月二十一~二十三日)、ウルグアイ・モンテビデオ(七月二~五日)、アルゼンチン・ブエノスアイレス(同七~十日)、ブラジル・リオデジャネイロとサントス(同十五~十八日)、レシフェ(同二十三~二十五日)を経て、九月十七日、晴海に帰国する。総航程は約五万キロ。