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1年ぶりのドル高値=ボベスパは今年2番目の下げ幅

5月12日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十一日】ブラジルは十日、国際金融市場の動揺の余波を再び受けた。商業ドルは同日二・五五%上昇して一ドル三・一四レアル、昨年四月以来の最高値で取引を終えた。カントリーリスクは六・一八%上昇して八百八ポイントに達し、サンパウロ証券取引所のボベスパ指数は、前週末終値比で五・四六%下落し、一万七千六百四ポイントで引けた。この下げ幅は今年二番目で、昨年十月以来の安値を記録した。
 今回の危機は、米国の金利が来月にも引き上げれられるのではないかという予測の高まり、原油価格の高騰、過熱した中国経済への対策発表への懸念といった、ここ数週間国内外の金融市場に影響を及ぼしたのと同じ要因で引き起こされた。
 世界の証券市場でも全面安の展開となり、ニューヨーク市場のダウ・ジョーンズ指数が一・二六%低下して、今年初めて一万ポイントを割り込み、東京市場では東証株価指数四・八四%低下と、昨年九月十一日以来の下げ幅を記録した。
 こうした状況の中、財務省国庫局は十一日に予定されている公債の入札を取りやめた。銀行と企業は、中銀が徐々に金利を引き下げる政策を進められるかどうかすでに疑問視し始めており、先物市場では、今年下半期に基本金利が一時的に上昇するのではとの見通しも生まれている。