5月15日(土)
6月4日から世界を1周するアテネ5輪の聖火リレーで、オリンピック史上初めてブラジルが聖火ルートに選ばれた。シドニーから国際ルートに入る聖火リレーは、6月13日にリオデジャネイロで行われる。9番目に聖火を迎える同市は南米唯一の都市。ブラジル5輪委員会(COB)とリオ市は4月29日に、120人の聖火ランナーのうち、49人のリストを発表。サッカー王ペレーがリレーをスタートし、最終ランナーはサッカーW杯で大活躍したロナウドとなる。
聖火ランナーに選出された49人のランナーの多くは現役あるいは引退したスポーツ選手。うち34人は5輪メダリストだ。5輪や世界大会で活躍したCOBの幹部ら3人も選ばれた。
残り62人は5輪公式スポンサーの枠で選出される。コカコーラが42人、サムスン電子が20人の割合。スポンサーではないが、アテネ五輪競技大会組織委員会(ATHOC)も9人選ぶ。5輪に5回出場した元バスケットボール選手のオスカール・シュミットは、サムスン電子が指名した。
ペレーはランナーに選ばれたことに対し、「わたしは16歳でプロのサッカー選手になったが、現役当時、プロ選手は5輪に出場することはできなかった。今、わたしはやっと、5輪出場権を得たのだ」と感に堪えない。
サッカー選手ではペレーやロナウド以外に、ロマーリオやニウトン・サントス、もリレーに参加する。日本のメディアの情報によれば、サッカー日本代表監督のジッコも選出され、「大変名誉なことで、非常に光栄。立派に務めたい」と日本の記者団に語ったという。
また、卓球の日系選手ウーゴ・オヤマ、柔道のアウレリオ・ミゲル、男子バレーボール代表の鬼監督ベルナルジーニョ、同じくバレーのマウリッシオやアナ・モーゼル、テニスのグスターヴォ・キュルテン(通称グーガ)、陸上のジョアキン・クルス、ヨットのロバート・シャイトやラルス・グラエル、水泳のリカルド・プラードやフェルナンド・シェラー(通称シューシャ)、ボクシングのエーデル・ジョフレなど、人気スポーツ選手が勢ぞろい。
スポーツとまったく関係のない人も6人選ばれている。市立市民警備員や教師、消防隊員、清掃業者の四人のほか、作家パウロ・コエーリョ氏や俳優トニー・ラーモスさんがリストアップされた。
ちなみに東京の聖火リレーは6月6日に開催。アテネ5輪の卓球女子代表に決まった福原愛らが走るという。 (スポーツ紙『ランセ!』4月30日、ほか)