「独立と孤立を勘違い」=FHC前大統領が現政権批判
5月19日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】カルドーゾ前大統領は五日、サンパウロ大学(USP)で開催された講演会で「現政権は独立と孤立を勘違いしている」と批判した。これまでのルーラ政権の外交政策が、ブラジルの未来を決めるとしたら心配だとやゆした。
孤立は軍事独裁の国々が歩んでいる道と同じで、現政権の外交政策は七〇年代への逆戻りだという。例えばルーラ大統領は、南アフリカや中近東への接近に努力している。接近すべきは先ず米州自由貿易圏(FTAA)で、次にEU、メルコスル、中国の順。
グロバリゼーション時代の今日、国際市場への参入は益々重要となっているのに、逆方向へ行きつつある。南アフリカや中近東を軽視するのではないが、国際市場の本場はFTAAだと、その重要性を強調した。
まるで、ルーラ大統領はブラジルを知らないようだと警告した。知ったか振りをしなければ、すぐに分かること。それともブラジルの発展について、何も勉強しなかったのか。誰でも自分なりの構想を持っている。それらしき構想が、ルーラ大統領にはない。FTAAに対してルーラ大統領が、なぜ悪あがきをするのか分からないという。
FTAA交渉の失敗は、ブラジルの敗北につながる。米国がFTAA加盟予定の各国と個別交渉を行うなら、ブラジルも同様にFTAA創設を推進し米国と貿易で競えばよい。もう一つの心配は、伯米関係で摩擦を起こすのは得策ではないということ。両国の見解差を思想戦に持ち込み争うのは、愚の骨頂。両国の力の差を思想で争っても、勝てないと持論を述べた。
ブラジルの未来方向として、国際ルールの改革に参加し国際協定の締結に努力することが肝要だとした。図体が大きくても無力なウドの大木なら、ウドの大木のような生き方を考えること。ブラジルを支えてくれる構想がないなら、何がブラジルを支えるのか。
ブラジルは早く自立すること、そして国民は美辞麗句に迷わされてはいけない。ブラジルが特に注意すべきことは、宝の山の上に座って泣き言をいい、まとまりのない目立たない国になり段々と世界から疎まれることだと警告した。