コラム
「昔は、近くのスーパーまで皆で歩いていって、お酒を飲んだものです」。憩の園の入所者が、そんな思い出話を語っていたのが心に残っている。
今は高齢化が進んで、飲酒する人は数えるほどしかなく、飲みに出ることもない。だから、出張レストランがアルコール類を振る舞うと大喜びする。
周辺地域の治安が悪化。昼間でも、お年寄りが歩くには危険だろう。日が暮れたら、車ですら移動しないほうがよい、とも聞く。
憩の園で十四日、地域住民を対象にした無料の講習会が始まった。
「日常生活に、施設がなくてはならないもの」と認識させ、安全性を確保しようとの狙いもある。受講者には懸け橋のような役割が期待されている。
入所者が、外部に散歩に出掛ける姿が見てみたい。(古)
04/05/20