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ヴァスピ便、機内圧力低下=乗客69人が鼓膜などにケガ
5月22日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十一日】鼓膜損傷、鼻血、目や耳からの出血、頭痛、極度の緊張状態―。十九日夜、サンパウロからフォルタレーザ、レシフェに向かっていたヴァスピの四三四七便が空港離陸後、機内圧力調整システムにトラブルが発生して気圧が下がったため、乗客六十九人が体の不調を訴え、鼓膜などを負傷した。
同便は午後六時半に離陸したが、機内圧力調整システムに問題が発生したため、午後七時にグアルーリョス空港に引き返した。同便で使用されたボーイング七三七―二〇〇型の貨物搬入扉にトラブルが見つかり、修理後の午後十一時二十四分、同機は再び離陸した。
離陸後、約十分後に乗客は気分を悪くし始めた。子供たちは泣き止まず、六十一歳の男性乗客は鼻と耳から出血し、とても危険不安な状態に置かれたという。午前〇時二十分、同便は再度空港に引き返し、乗客は空港の診療所に運ばれた。
乗客はヴァスピの怠慢と不誠実な対応を非難した。問題発生時に酸素マスクも降りず、乗員らは着陸するまで問題について説明しなかった。また、乗客の多くはホテルや別便に乗るまでの間、空港で夜を明かした。
航空会社の組合によると、ヴァスピの運行機は平均三十年使用されて老朽化が進んでおり、緊急の機体検査や新機への取り替えが必要、機体の整備点検がひどいとの告発を多く受けているという。