5月25日(火)
第三十二回全伯将棋王将戦(ブラジル将棋連盟主催)が二十三日、サンパウロ市リベルダーデ区の同連盟会館であった。浜公志郎君(一六、ミナス州サンジョアキン・デ・ビッカ市在住)、拓馬君(一四、同上)兄弟が、それぞれ四段、三段戦で優勝。この日の話題をさらった。王将戦(五段以上)では、青木幹旺さん(アマ六段、七〇)が吉田国夫さん(同五段)を破ってタイトルを奪取した。
公志朗君は昨年三月に訪日。今年一月まで、関西研修会で武者修行。レベルをD2からD1に上げて、帰国した。
「同年代の人たちと対局できて、大きな成果を得ました」と公志君。優勝戦では、川合昭さん(同連盟副会長)に「いや、完敗です」と言わしめた。
兄の活躍ぶりに刺激を受けて、弟の拓馬君もメキメキと腕を上げ、関係者たちを驚かせた。二人はそれぞれ、五段、四段に昇格。公志朗君は、タイトル戦出場の資格を得た。
このほか、稲村シゲキさん(五段、二一、大学生)、アキノ・ロナウドさんらの若手が姿をみせ、愛好者の若返りに期待を持たせた。
青木さんは十一回目の王将位。「負けたと思ったんですが、最後まで粘ることができた」と喜んでいた。
各部門の優勝者は次の通り。王将戦=青木幹旺、四段戦=浜公志朗、三段戦=浜拓馬、二段=高尾義彦、初段・外戦=工藤政二郎。高尾さん、工藤さんはそれぞれ、二段、三段に昇格した。敬称略。