5月27日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十六日】ブラジル地理統計院(IBGE)の月間雇用調査(PME)は二十五日、四月の主要六都市圏の失業率が同調査を開始した二〇〇一年十月以来、最悪の一三・一%に達したと発表した。昨年同月の失業率は一二・四%、今年三月は一二・八%で、それぞれ〇・七、〇・三ポイント悪化した。三カ月間連続で上昇を見せていた平均月収も減少し、非正規雇用が増加した。
暗いニュースばかりだが、ポジティブな結果も出たとIBGEは指摘。四月のPMEで、被雇用者が前年同月と比べて二・五%増加しており、IBGEは「良い傾向だ」と評価している。
被雇用者と求職者を含む現役経済活動人口(PEA)の比率は四月、前年同月比で三・三%増加しており、IBGEは、「被雇用者数が増えてはいるが、求職者数も増えているため、就職口は不十分な状態」だと説明している。
四月の就職者数は、前年同月比で四十六万人多い。うち八一・五%が非正規雇用である。
実数では、失業者数は約二百八十一万二千人。前月と比べて八万七千人増加、前年同月比では二十二万人増えている。
PME調査責任者のシマール・A・ペレイラ氏によると、三月から七月までは通常求職者が増え、失業率が高くなる期間だという。
リカルド・ベルゾイーニ労相は、PMEが発表された二十五日、経済の回復によって、これまで労働市場への復帰を半ばあきらめていた人々が求職活動を再開し、新規の雇用先が不十分になったことが、失業率増加の原因だと指摘。「経済が回復の兆しを見せている何よりの証拠。下半期には失業率の低下が見られるはず」。
六大都市圏で比較してみると、最も失業率が上昇したのはリオデジャネイロ市で、前年同月比一・五%増の一〇・七%を記録。だが、六大都市圏の中では最低の失業率であり、ポルト・アレグレ(リオ・グランデ・ド・スル州)も同じ比率だ。ワースト1はサルバドール(バイア州)で一六・六%。次にサンパウロの一四・五%、レシフェ(ペルナンブーコ州)一四・三%、ベロ・オリゾンテ(ミナス・ジェライス州)一一・四%となっている。
一方、労働者の実質平均月収は、前年同月比三・五%減(マイナス三十一・七四レアル)の八百六十八・五レアルを記録した。これは、非正規雇用労働者の平均月収五百四十二・三レアルと、正規雇用の労働者の九百六・七レアルの平均値である。