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初の公館投票=交差する期待と不安=石田聖総領事、概要を発表

5月27日(木)

 二十五日午後行われた石田仁宏サンパウロ総領事の定例記者懇談会で、七月に予定されている参議院議員選挙に関して、同総領事館では初めて実施される公館投票の概要が発表された。
 六月二十四日公示、七月十一日投票と決定された場合、同総領事館での公館投票は六月二十五日から七月三日の土・日を含む九日間となる。受付け時間は午前九時半から、昼休みなしで午後五時まで。
 投票場所はパウリスタ通り845番の三階にある同館多目的ホールだが、まずは一階で入館受付けをし、十一階に設けられる特設待合室で投票者人数を調整の上、三階へ降りて投票することになる。公示と共に日本で発表される、立候補者氏名は投票所などに張り出されるそう。
 必要な書類は、選挙人登録証とパスポートなどの身分証明関係書類。イデンチダーデの場合、本物は問題ないが、コピーの場合はアウテンチカソン(有効期限内コピー証明付き)されていること。
 同館では六月中旬に、管内在住の選挙人登録証所持者一万一千六百三十二人(五月現在)に対して、直接広報を郵送する予定。世界には約百八十の日本国在外公館があるが、選挙人登録者約七万五千人のうち、ほぼ六人に一人は同館管内に集中している計算になる。ちなみに登録数二位のニューヨーク総領事館は三千四百六十二人。
 同館が昨年実施したアンケート調査によれば、一日平均八百四十一人が投票すると予想されており、昨年から対策を練ってきた。
 参議院議員選挙には、各都道府県を単位とする「選挙区選挙」と、全都道府県を総括する「比例代表選挙」がある。参議院の定数は二百四十二人で、うち選挙区選出議員は百四十六人、比例代表選出議員は九十六人。参議院議員の任期は六年だが、三年ごとに半数が改選されるため、今回選出される定数は選挙区選挙で七三人、比例代表選挙で四十八人の計百二十一人となる。
 在外選挙で投票できるのは「比例代表選挙」のみなので要注意。投票では、「政党名」または「候補者名」を書くことができる。