5月29日(土)
さくら・中矢アリメントス社、ケンコ社社長の中矢ケンジ・レナート氏が二十七日、サンパウロ市議会からアンシエッタ章を授与された。叙勲式は同日午後七時から、約三百人の招待客を迎え、市議会迎賓館であった。
推薦人のセウソ・ジャテネ市議は「親友のレナートは、父親から継いだ会社を日本食品製造の分野で、ブラジルで最も大きな会社に成長させた。言い換えればサンパウロ市に多くの雇用を提供してくれている。レナートは裏表のない本当に信頼できる親友で、授章して当然」と紹介した。
友人を代表して祝辞を述べたウエシ・キヨマサさんは「ケンジは忙しいのに、日伯友好病院での週一回の経営業務ボランティアのほか、慈善団体やボーイスカウト団体などでも活動している。頭が下がる。おめでとう」と称えた。
夫人のマリーザ・オウガさんは「結婚して三十年以上経つが、大変な子煩悩。注文つけるところがない世界一のパパ」と喜んだ。
中矢氏は「授章は何と言っても、妻のマリーザや私の宝物である四人の子供のお陰。私が奉仕活動しているのは、『この世は持ちつ持たれつ』であり、何か人の為に役立つことが、わたしは人間の生きがいだと思う」と実直に語った。
中矢氏はサンパウロ市生まれの二世で、父親の中矢末吉さんが一九四〇年に創業したさくら・中矢アリメントス社を引き継いだ。
みそ・醤油のほか、七十年代になってピメンタやニンニクソース、とんかつソース、アスパラガスやパウミットなどの缶詰製造に進出し業績を伸ばした。サンパウロ州に三工場とゴイアイス州に一工場があり、従業員は二百五十人。