6月1日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】大豆の食用油精製のときに出る沈殿物の利用がバイオディーゼル計画で浮上した。ピラシカーバ市郊外のシャルクエアーダに大豆の油粕をバイオディーゼル・オイルに加工する専門工場を、ペトロキミカ・カピタル社が千五百万ドルを投じて建設した。
七月から操業開始の予定。大豆油を食用に精製するときに出る沈殿物を再利用して、バイオディーゼルの原料になるオレアギノーズを年間一億リットル生産する。工場は化学処理によって月間一千万リットルの溶剤を生産する区域とバイオディーゼル・オイルを生産する区域に分かれている。建設費は前者が千百万ドル、後者が四百万ドル。
リベイロン・プレット市のサンパウロ大学(USP)バイオディーゼル研究所(LADETEL)は、ブラジル産の植物油によるオレアギノーズ十二種類の製造プロセスを開発した。
同研究所が開発したバイオディーゼルは、市販のディーゼル・オイルに五〇%まで混合しても問題がないという。五〇%以上を混合するときは、車のエンジンに特殊ホースとパッキンを使わねばならない。
〇五年の「B5計画」始動までは、製品を輸出する。EUから同工場へ問い合わせがあり、商談が進行中だ。ドイツやオーストリアのタクシーは、一〇〇%バイオディーゼルを使っている。
ブラジルのバイオディーゼル生産は、大規模にヒマを栽培し、年間十五万トンを収穫する北東部地方が主力になると予想される。大豆は南東部と中央西部で、年間五千七百万トンが生産される。デンデー椰子、ババスー、ペキ、マカウーバ、リクリ(オリクリ)は北部地方で生産されている。