6月2日(水)
サンパウロ市南部カンポ・ベーロ区第二十七警察署で三十一日午前三時半、拘置所から百四十七人の未決囚が脱走した。この内六十三人が捕まったが、残りはスラム街などに入り込み逃走した。サンパウロ市内での拘置所からの大量脱走としては過去最高。これまでは第四十四警察の百四十四人が最高だった。脱走は看守の手引きによるもの。拘置所はコンゴーニャス空港の前の中級住宅街で住民は不安におののいている。
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サンパウロ市会議員が使用する車のブロンズ色のナンバー・プレートが、ロジージオ(乗入れ規制)や不法違反のがれに使用されてきたが、告発されたのを機に議員が一斉に取り外した。与党議員の一人は「議員であることの広報活動の一環」とうそぶいている。TV局では「特権意識」の追放にキャンペーンを張る意向を示している。
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首都衛生局は三十一日、ブラジリアで九日間に四人の犠牲者を出した原因不明の病気はハンタウイルスによるものと発表した。犠牲者は首都圏衛星都市のサン・セバスチオン市に居住していた。ネズミの糞尿に確認されたこのウイルスは水、食品、ほこりを媒介して人に感染する。ウイルスが体内に侵入すると全身に腫瘍ができ、肺や心臓に達すると死に至ることもある。
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ミナス州ノーヴァ・リーマ市ベロ・オリゾンテ産院でエリザベッチさん(五三)が三十一日、息子の嫁のヴェリジアナさんの子で自分の孫にあたるビアンカちゃんを代理母として分娩した。ヴェリジアナさんは、卵巣はあるが子宮の発育不全であった。夫の精子で受精した後、受精卵を義母の子宮に挿入した。嫁は乳腺の治療を受けたので二人とも母乳が出ている。