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東西南北

6月4日(金)

 サンパウロ市中心街ヴィンテシンコ・デ・マルソ通りとバロン・デ・ドゥプラ通りにまたがる化粧品問屋の倉庫で、爆発が起きた。二人が負傷、一人は重体。警察の話によれば強盗が侵入、威嚇のために発砲した弾が揮発物に命中。事故現場には、強盗の指が引き金にかかったままのピストルが落ちていた。爆発と同時に、同階へ火が広がり、建物の一部は焼失した。
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 サンパウロ州カンピーナス市役所は一日、性転換者に身分証を発行し始めた。性転換者の自己評価を高めるのが目的。十八歳以上で同市に三カ月以上居住し、諸書類を提出すれば身分証を受け取れる。同性愛者の団体によると、公的機関が身分証を発行するのは全国で初めて。ブラジルでは十人に一人が同性愛者で、そのうち性転換者は少数派だという。
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 三月ジュンジアイ市でピットブルが戸口から抜け出し、通行中のルアナちゃん(八)をかみ殺した事件で、同市の裁判所はサンパウロ州検察局の傷害致死起訴状を受理した。飼い主のジャミル・A・シウヴァ容疑者(二五)は、民間陪審院で裁判員によって裁かれるようだ。殺意のない場合は、六年以下の禁固か社会奉仕。狂暴で危険な犬と承知で飼育した場合は、二十年以下の禁固になる。
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 強盗に襲われた女性を助けたピットブルもいる。
二日朝、サンパウロ州グアルジャー市のエンセアーダ海岸でピットブルを連れていた調教師のギマランエスさんは、三人の少年が女性を襲おうとしていたところを目撃、少年の一人をその場に釘付けにするよう犬に命じた。犬が忠実に命令に従っている間、ギマランエスさんは車で警察に直行、少年は駆けつけた警官に取り押さえられた。