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不純種子混入大豆=中国が再び拒否=計8社が取引き停止=「不純物ゼロ」を頑なに要求

6月5日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】中国政府は三十一日朝、ブラジルの輸出業者二社が船積みした計六万一千トンの大豆の引き取りを拒否し、この二社との取引停止を通告してきた。これにより先の六社に加え計八社が取引き停止処分となった。関係者によると、これによりブラジル側は二億五千万ドルの損害を被るという。ブラジル政府筋は、今回の中国ミッションを踏まえて友好裡に解決できると楽観視しているが、業者ならびに関連産業筋は中国に対し批判的立場を表明している。中国は昨年、ブラジル大豆の輸出の二〇%に相当する二千万トンを購入している。
 ブラジルから船積された大豆に、殺菌処理を施した不純種子から生産された作物が混入されているとの一方的理由から引取りを拒否された六社に加え、さらに新たに二社が船積した六万一千トンが同じ理由で引き取りを拒否された。引き取り拒否は三十一日、北京ブラジル大使館に文書で通告された。
 これにより大豆取引き停止処分を受けた六社のビアゾキニ、カルジル・アグリコラ、イルモンス・トレビザン、ノーブル・グレイン、ロイス・アジア、ADMに今回カルジル・インターナショナルとリベロ・トレーデングが加えられた。
 輸出の契約内容が明らかにされていない現状で、ブラジル側の主張がどこまで通るか定かではないが、中国側の「不純物ゼロ」の態度は頑なでとりつくしまがないという。ブラジル側はこの要求は不可能に近いとして態度を硬化している。
 ブラジル植物油工業協会のカルロ・ロバナリ会長は、「確かに船積みされた大豆には一部不純種子が混合されていた」としながらも中国にとっては又とない機会だったと指摘している。「中国が買い付けた時から相場がトン当たり五十ドルも値下がりしている」と、それが契約キャンセルの原因とみている。さらに「これがアメリカやアルゼンチンが相手だと同じ手段を取るだろうか」と疑問を投げかけている。
 ロベルト・ロドリゲス農務大臣は中国ミッションの後日本に滞在しているが、記者団のインタビューに対し、「中国はブラジルを信頼できる良きパートナーとして評価している」とし、「本件も友好裡に解決して今後も更に大豆を買い付けてくれるものと信じて疑わない」とする見解を示した。
 ルーラ大統領は、中国訪問の旅を終えて五日目となる二日、ロドリゲス農務大臣と二時間余にわたる協議を行った。席上、大統領は本件がブラジルの大豆取引の将来に関わる問題だとし、全てを洗い直して今後の対応策を含めた詳細な報告書の提出を求めた。会談を終えた同農務大臣によると、大豆の品質に関するクレームは〇三年からあったもので、当時は土砂やホコリが混合していた類いだったが、本年四月の積出し分から種子の問題に発展したという。
 政府は今後の対策として、中国側が要求している品質にかなうように栽培方法、製品の検品を厳重にするとの方針を示した。さらに本年分の製品引き取り拒否分二十三万九千トンは、損害賠償の問題に発展する可能性があるが(現に中国側はブラジル政府の仲介を望んでいる)、政府としては契約当事者間の問題であり介入しないとの態度を示している。
 

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