6月9日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】グロバリゼーションの進展とともに英語が堪能な人材の需要が、益々高まっている。英会話教室を訪ねる学習希望者やビジネス会話の通訳志望も日々、増加している。毎日のビジネスに直ちに英会話が必要な人は、教室へ往復する時間がないのが通弊となっている。
そこで登場したのが、電話による英会話の個人授業。自宅やオフィスから学習教室まで通う必要がないし、交通渋滞に巻き込まれることもない。有効時間を、タップリ使える。しかも都合に応じて、授業時間を選ぶこともできる。
発案者はリリアーネ・コウチーニョさん。英会話の教師をしていたとき、一人の生徒から個人教授を頼まれた。しかし、授業時間の折り合いがつかず、電話による個人授業を行うことで個人教授が始まった。生徒は不安だったが、いざやってみると調子がよい。
リリアネさんは「バイ・テレフォン」教室を立ちあげた。どの生徒も最初は奇妙に思ったが、耳慣れると上達が早いと分かった。この教授法は、生徒が完全に精神を集中できるのが特長。授業はダイナミックで、時間が有効に生かされると評判も上がった。
電話の授業は、三十分単位。レッスン毎に二十三レアル二〇セントを徴収する。時間は午前七時から午後十時まで、十七人の先生と生徒の都合で時間を打ち合わせる。授業は会話ばかりでなく教科書を使って、読み方や文法も習得する。定期的に試験もあり、結果はE・メールで送信する。
現在はブラジル中の企業ビジネスマンから、大量の電話授業依頼が入っている。授業を受けた生徒からの口コミで続々、授業の問い合わせがある。同教室は、常時百四十人の生徒に授業を行っている。英語が堪能な人材を抱え、バイリンガル斡旋業も始めた。