6月9日(水)
七月に投開票が予定される参院選が近づいてきた。在外選挙権が認められてから三回となる国政選挙だが、今回サンパウロ総領事館管内では初めての公館投票が可能となる。従来の郵便投票に加え、有権者の選択が増え、より身近な選挙が期待される。準備に追われる同総領事館日系社会班は「公館投票だからと言って難しく考えないで、気軽に足を運んで欲しい」と有権者に呼びかける。投票を巡る身近な疑問についてQ&A(質疑応答)形式でまとめてみた。
質 郵便投票をしようと思って、投票用紙を請求したが、公館投票に切り替えれるのか?
答 可能だ。各市町村の選挙管理委員会(選管委員)から送付された郵便投票用の投票用紙や返送用の封筒など一式を、公館投票の期間中に直接、領事館に持参。一旦返却し、改めて公館投票用の用紙を受け取る。
質 今からでも郵便投票の手続きは可能か?
答 選挙人登録さえしていれば、まだ間に合う。至急、それぞれが登録している各市町村の選管委に請求すれば、公示に間に合う。
質 郵便投票では、投票用紙を総領事館に送っても、代わりに日本に送ってくれるのか?
答 同総領事館日系社会班によると、過去の選挙では総領事館宛てに、投票用紙を送ってきた例も多々あるとのこと。こうした場合は、せっかくの一票が無効となるので、必ず自ら、各市町村の選管委に送付する。
質 郵便投票と公館投票の日程は?
答 今のところ選挙日程は、六月二十四日公示、七月十一日投開票の予定。これに基づくと、郵便投票は二十四日の公示後から受け付け、締め切りは日本時間で七月十一日の午後八時までに必着となるように送ること。
公館投票は、公示翌日の六月二十五日から七月三日までで、土日も含まれる。
質 公館投票する際に必要なものは?
答 選挙人登録さえしていれば、後は難しいことはない。必ず必要なものは、(1)選挙人登録証のオリジナル、コピーは不可。(2)本人確認が出来るイデンチダーデやパスポート、ブラジルの運転免許証などが必要。どちらかを忘れても、その場では例外を認めてもらえないので要注意。
質 郵便投票するつもりだが、政党名や候補者名が分からない。
答 在外選挙で認められている比例代表区では、政党名と候補者名のいずれかを明記できる。郵便投票では(1)インターネットで総務省か外務省のサイトに入り、政党、候補者の一覧を見る(2)朝日新聞など衛星版の新聞に、公示後掲載される一覧を見る(3)総領事館に電話で問い合わせれば、政党名については紹介する。
質 公館投票はいつ行ってもいいのか。
答 期間中の午前九時半から午後五時までなら、いつでも可。
質 公館投票の場合、列に並んで順番を待ったり、混雑したりする心配はないのか?
答 同総領事館がある、パウリスタ大通り854のトップセンター十一階に数百人が待機できる特別の待合室を用意。仮に混雑した場合でも、座って順番を待てるように配慮する。また、有権者には高齢者も多いことから、看護婦なども待機させるという。
質 字が読みにくかったり、怪我などで記入が出来ない場合はどうする?
答 代理投票の制度に基づき、総領事館関係者が二人一組となり、有権者の代わりに代筆したりしてくれる。
質 遠隔地から出てくるのだから、公館投票のついでに、他の事務手続きも済ませられるか?
答 可能。ただ、公館投票は特設した専用の入り口から入場し、投票だけを行うことになる。このため、改めて通常の出入り口で、入館の受付を行い、目的の階に行く必要がある。