6月10日(木)
[既報関連]マゼラン海峡を通って着伯した戦前最後の移民船『ぶえのすあいれす丸』に乗って来た人が、もう一人、八日午前来社した。サンパウロ在住の森広雅夫さん(73)だった。
森広さんは、父母兄弟五人家族で渡伯、グアララペスの親戚のところに入植した。父親は今年九十七歳、まだ元気で、ニッケイ新聞を読むのを楽しみにしているという。
四一年八月はじめ、『ぶえのすあいれす丸』がマゼラン海峡を通過する時、船体は大揺れ、食器およびそれを乗せるバンデージャがテーブルにしっかり固定されていたことを、当時十歳の森広さんは記憶している。
さきに同船の麻生明夫さん(当時十九歳)は、「まだ(およそ四百人余の)同航者会は一度も開いたことがない」と語ったが、森広さんは、できることなら、当時のことを話し合いたい、と望んでいる。森広(もりひろ)さんの連絡先は電話11・3889・7030、11・3887・5356。