6月12日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙七日】二〇〇八年までに三・五%から四%の経済成長が続いたとしても、電力危機の事態が発生する可能性は非常に低いことが、国立電力システム事業団(ONS)の調査で明らかとなった。
同事業団は今年五月までの貯水データをもとに、電力需要が年平均で五・二%ずつ増加するとの前提で電力供給状況を予想した。電力需要はGDP成長率を常に上回って増加するが、需要が年六・五%の割合で伸びたとしても、電力供給に問題は起こらないとサントス総裁は述べた。
現在、発電システムは平均八万二千MWの発電能力を有するが、需要は平均四万五千MWで、ピーク時でも毎時五万六千四百MWだという。
電力供給に余力をもたらす主な理由は降雨で、同事業団によると、南東部地方は今年、九五年以来の多雨で、北東部は九二年、北部は七八年以来のそれとなっている。ロウセフ鉱山動力相は雨にくわえて、国民の間に節電意識が高まったことと成長率の低さを理由に挙げている。
エコノミストのピレス氏はこうした楽観的予測を信じていない。もし三・五%から四%の経済成長が今後数年続けば、〇七年には電力危機の発生が避けられないとみる。それを避けるには年間百五十億から二百億レアルの投資が必要だが、各州に資金がなく、民間部門も規制のめまぐるしい変更に投資を渋っている状況だという。