6月15日(火)
今年も日系最大のお祭りがやってくる――。ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)が主催するフェスチヴァル・ド・ジャポン(日本祭り)が七月二十三日から三日間の日程で開催される。サンパウロ市制四百五十周年祭の公認行事としても認定された第七回目となる今回、これまでの祭りではなかった「七つの広場」を設置し、広場ごとに日本文化や環境、交流などをテーマに据える。また、来場者が最も心待ちにする郷土食と郷土芸能も内容を充実させ、ブラジル社会に日本文化の発信を目指す。
昨年、一昨年同様にサンパウロ州議会駐車場が会場となる。これまでと大きく異なるのが特設テントを用意する会場をテーマごとに七つの広場に分類。昨年、海外から初参加したパラグアイのイグアスー移住地とブラジル農協婦人部連合会が実施した「ブラジル人の食にもっと大豆を」のキャンペーンを「緑の広場」で実施する。また、「日本文化の広場」ではサンパウロ総領事館やブラジル茶道裏千家などが様々なブースを設置する。
来場者の大半が目当てにする郷土食については、「食文化広場」で展開。北は北海道から南は沖縄まで三十七県人会が「お国自慢」の料理を提供する。
北海道の焼きニシンや山梨のほうとう、愛知の味噌煮込みうどん、大分の団子汁など各地の名産が一同に会す。
また、今年の特色としては宮城が地元仙台で有名な牛タンを出品。牛タン弁当として売り出すほか、滋賀はシジミの炊き込み御飯を、岡山はキビ団子を予定する。変わったところでは、茨城のダチョウ料理。ミナス・ジェライス州で同県人が飼育するダチョウの肉を用い、餃子の具として用いるという。
毎年恒例となる郷土芸能は「イベント広場」で披露される。新潟の佐渡おけさや山形の花傘音頭、福島の和太鼓など「常連」に加え、北海道は本場のヨサコイソーランをアレンジしたおかみさんソーランで花を添える。
また、日本からもコロニア御馴染みの演歌歌手、井上祐見が昨年に続いて出演するほか、シンガーソングライターの都丸悠(とまる・ゆう)も初参加する。中沢宏一会長は「海外最大のこの祭りを通じ、日系社会の連携の強化と日本文化の発信に役立てたい」と語る。
日本祭りの詳しい問い合わせは県連(11・3277・8569)へ。