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地下鉄駅で医薬品無料配布=市長選に向け州知事決断?=公的医療機関の処方せん必要=サンパウロ市

6月23日(水)

  【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】アウキミンサンパウロ州知事は二十一日、四十種類の医薬品を無料配布するプランを九月までに実施すると記者会見の席上で発表した。
 このプランは先に連邦政府が実施した通称ファルマシア・ポプラール(大衆薬局)が値引きして販売するのとは異なり、無料配布ということで注目される。また市衛生局の医薬品不足を訴える市民に対処するものとみられている。これに対し政界筋では、同知事が所属するPSDB(ブラジル社会民主党)が擁立するセーラサンパウロ市長候補のキャンペーンの一環で、対立候補で現市長のマルタ候補が所属する与党PT(労働者党)が実施したファルマシア・ポプラールの裏をかいた作戦だと評する向きもある。同知事は、このプランは前コーバス政権(同知事が副知事時代)が一九九五年から検討していたものを実施するもので、選挙運動とは無関係との態度を表明した。
 今回のプランは、サンパウロ市内地下鉄駅十カ所に配布所を設置して無料配布するというもので、この薬局はドーゼ・セルタ(適正な服用)と名付けられた。医師の処方は、州政府の公的医療機関SUS(システマ・ウニコ・デ・サウデ=統一保健システム)のものに限られる。(先のファルマシア・ポプラールは、どの医師の処方でも可)。
 ポストが設置される地下鉄駅は、サウーデ、アナ・ローザ、セー、サンターナ、トゥクルビー、バラ・フンダ、ブラース、ギリェルミーナ・エスペランサ、イタケーラ、クリニカの十駅。薬の種類は、アナウジェジコおよびアンチピレチコ、アンチアシドおよびアンチウルセロゾ、アンチアネミコ、
アンチバクテリアノ、アンチエメチコ、アンチエピレチコおよびアンシオリチコ、アンチインフラマトリオ、アンチパラジタリオ、ブロンコジラタドル、カルジオバスクラル、デルマトロジコ、イポグリセミアンチ・オラル、レイドラタソン・オラル、ビタミナスおよびサイス・ミネライス。
 この発表を受けたマルタ市長は、市民のためになることなので「大歓迎する」とコメントした。