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ここだけの小話

6月23日(水)

  【スセッソ誌】ボート・レースで、日本チームとブラジル・チームが競った。見たところブラジル選手は、背が高く体格もよく優勢に見えた。日本人選手は、見るからに貧弱であった。
 ところがレースになると、初回は日本チームが五百メートルの差をつけて勝った。ブラジル・チームの監督が、次回こそは負けまいと猛練習とモラル向上を誓った。監督はチームの評議委員会と専門家を招いて、敗因の分析を行った。
 二カ月間の分析の結果、チーム構成が敗因の一つとわかった。日本チームは一人の主将に七人のこぎ手がいるのに、ブラジル・チームは七人の主将に一人のこぎ手が敗因であった。
 監督は専門家に頼んで、チームの構成検討を依頼した。専門家は二カ月後、主将を減らしてこぎ手を増やすように書いた調査報告書を提出した。
 監督は報告書に基づき主将を四人に減らし、主将補佐を一人、指揮者二人、こぎ手一人に変更した。こぎ手は、十分練習を重ねモラルの向上にも尽くした。
 最終決定戦の日が来た。日本チームは、千メートルの差をつけて悠々優勝した。ブラジル・チームの評議委員会は、敗因分析のため関係者を再度招集した。そして次の結論に至った。
一、チームが尊敬する専門家の考え方は、正しかった。二、チーム構成は、専門家の指導に従い絶対正しい。三、こぎ手の努力が、不十分であったから負けた。
 評議委員会とチーム敗因の分析をした専門家に、素晴らしい識見を謝し金一封が贈呈された。こぎ手は、能力不足でクビにされた。

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