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訴えた『家庭料理』の大切さ=家の光協会料理講師の宮本和秀さん=健康で長生きのために=地元の食材を活かす=大豆食キャンペーンにも励み

6月23日(水)

  社団法人「家の光協会」(本部・東京)の料理講師をつとめている宮本和秀さん(53)が去る十四日、サンパウロ市郊外のイタペセリカ・ダ・セーラで開催されたブラジル農協婦人部連合会(ADESC)主催の親睦会で、からだに優しい料理作りの実演を行った。参加した二百五十人の農村婦人たちに大好評だった。
 宮本さんは、東京農業大学栄養学科を卒業してフランスで二年半の修行を行い、料理の腕を磨いた経歴を持つ。宮本クッキングスクール(名古屋)校長として若い料理人の育成に力を注ぐかたわらで、「家の光協会」の委託を受け、日本各地で精力的に料理講習会を開いている。
 一回三百人から五百人が参加するほど人気がある料理人だ。地元で採れる野菜などをふんだんに活用しながら、それぞれの地域に密着した料理作りを通して日本の農業を守ることを心がけている。これは〃地産地消〃という概念で「JA全国女性組織協議会の基本理念でもあるのです」と事務局長の野口洋子さん。同協議会は、日本全国に百万人を越える会員を有している。
 イタペセリカでの料理実演では大豆、ジャガイモ、キャベツなど、どこでも、容易に手に入るような素材が使われた。参加者には「地産地消inブラジル・宮本和秀のさわやかレシピ」が配布された。これはADESCからも入手することができるようだ。宮本さんは「家庭食が大事です」とアピールした。「健康で長生きするためには、バランスの取れた食べ物が基本です。贅沢である必要はまったくない。若者だけだと食事が偏りがちとなるので、外食は控え目にして、家庭で、年寄りと若者と子供たちが一緒に食べることが健康で長生きの基本となる。高齢者だけの家庭でも、手づくり料理が健康で長生きの基本です。(女性は)食べる人のことを考えて心を込めて作ることが、栄養と健康につながる料理となります」と説明した。
 「ブラジルは初めてですが、皆さんの熱心さには圧倒されました」そして「当地での体験を家の光協会の料理講習会などを通して日本全国の女性たちに伝えます」と感激の面持ちだった。
 この料理実演を企画したブラジル農協婦人部連合会の上芝原初美会長は「想像していた以上に好評でとても嬉しいです。今年も日本まつりで大豆食キャンペーンを行いますが、それに向けて大きな励みとなりました」と感想を述べていた。
 七月二十三日~二十五日、サンパウロ州議会施設で開催されるブラジル日本都道府県人会連合会(県連)主催の「第七回日本まつり」での農協婦人部連合会の元気な女性たちの活躍が楽しみだ。