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日系5千人の大巡礼=アパレシダへ全伯から参加

6月25日(金)

  日伯司牧協会(PANIB、フレイ・アレシオ・ブローエリング会長)は八月一日、サンパウロ州アパレシダ・ド・ノルテ市のノッサ・セニョラ・アパレシダ寺院での巡礼を企画している。今年で十七回目。二年おきに行われるもので、協会は基本的にポルトガル語が不自由なカトリック信者で組織。サンパウロ州のほか、リオ州、南マ州などブラジル全土から五千人以上の日系人が参加するという。
 同日七時から大聖堂の南北入り口で受付け。十時からミサとなる。十一時三十分には新聖堂地下講堂での行列、正午から司教との集い。十二時三十分から、地下食堂で昼食。
 案内に来社したフレイ・アレシオ会長は「日本移民は九十六年の歴史を顧み、偉大な国家建設のために子供、青年たちの中に市民意識を目覚めさせ、大自然の命の源・水の確保を巡礼で祈りましょう」と参加を呼びかけている。
 アパレシダ・ド・ノルテ市はサンパウロ市からリオ方向にヅットラ街道百八十キロメートルに位置。寺院は一九五五年に建設が始まり、八〇年にはジョアン・パウロ二世が世界の聖母マリア聖地に指定。八四年、ブラジル司教評議会より国立アパレシダ聖地寺院として認定された。
 その歴史は一七一七年に遡る。当時サンパウロ州を管轄していたドン・ペードロ・ミゲウ・デ・アウメイダを歓迎するため、グァラチンゲタ市議会は三人の漁師に命じてパライバ川で歓迎会用に魚を取らせた。
 だが魚が取れなかった。諦めかけて最後の一投を投げたところ、ノッサ・セニョーラ・ダ・コンセイサンの胴体石像が、次ぎの一投で顔の石像が上がった。その後、網を入れるごとに魚が捕れ、船一杯になった。石像を持ち帰った心身深い漁師たちは、これを祀って大切にした。この像を拝んだ盲目の人の目が奇跡的に視力回復したなど奇跡をおこす聖母像として知られる。
 問い合わせは11・3277・5866(協会)。